うぱ@エンジニアの日記

キラキラアメリカ生活

2023年 いろんなことがあった一年

この記事は下書きした後でChatGPTに「ゆるふわな感じ」でタイトルと本文を直してもらいました!

アメリカもそろそろ2023年の幕が閉じようとしているね。今年はなんだか色んなことがあったなあ。特にレイオフの影響で、ちょっとバタバタだったんだ。

1月

新年早々、職場で同僚がレイオフ。未消化の仕事が舞い込んできて、なんとか設計をドキュメントから再構築。3週間もかかっちゃったけど、なんとかなったよ。

2月

レイオフされた同僚の設計したチップが戻ってきた。設計がちょっとテキトーだったから、測定中にバグが次々と発覚。気合でworkaround見つけて何とかなったよ。

3月

自分のメインプロジェクトが本格化。仕事は相変わらず忙しくて、レイオフの影響で人手が足りない中、なんとかやりくり。引き継いだプロジェクトはまだまだトラブル続き。

4月

仕事もプライベートもバタバタ。製品の大枠やスケジュールの打ち合わせをして、その合間にバスルームをリモデル。結構な出費だったけど、快適な空間に変身して満足。

5-6月

2回目のレイオフがあって、結構な数の上司がいなくなっちゃった。自分の仕事にはそんなに影響なかったけど、精神的には疲れたなあ。インターンの世話も始まって、アメリカの大学院生と面白い面接ごっこ

7-9月

インターンのサポートとプロジェクトの激務モード。仕事に没頭して、レイオフの3回目のアナウンスもあったけど、目の前の仕事に追われてたからそんなに気にしなかったかな。転職もちょっと考えてみたり。

10月

レイオフが3回目。自分のプロジェクトのメンバーがいくつかいなくなって、新しいメンバーを迎えてスケジュールがバタバタ。家族全員でコロナに罹って、1カ月間在宅勤務。健康最優先!

11-12月

締め切りモード全開。楽しい感じで仕事を追い込む。サンクスギビングは仕事の日になっちゃったけど、クリスマス以降は割と平和。テープアウトまであと少し。なんだか全部に疲れた感じ。

反省と今後

まあ、とにかくレイオフには引っかからなかったし、アメリカ7年目もなんとかなった感じ。来年は子供たちも同じ小学校に入るし、もう少し穏やかに過ごせるかな。仕事も夏のインターンがくるし、なんとかなるっしょ。

来年は特許を何件かだして、仕事を楽しむことにしよう。人類に貢献できるような仕事がいいな。最近ちょっと攻めの姿勢が足りない気がするから、もっと元気にやっていこう。

テープアウトが終わったら、のんびりキャリアプランを考えたい。子育ても落ち着いてきたし、新しいことにも挑戦してみたい気分。英語ももっと上手になりたいな。来年は色々なことにチャレンジしてみよう!

黒歴史

誰にでもある黒歴史ってやつ。私のはこれかな!D進か何かの志望動機2000文字。10年でどれくらい夢は叶ったのかな??(白目)

 

私は、「発明をビジネスに変える」ことができるエンジニアになりたいと考えている。産業革命以降、世の中を変えてきたのはエジソンやテスラなどに代表される「発明家」かつ「ビジネスマン」な人々であった。彼らは自らが発明した技術をビジネスに変え、世の中に広く彼らの発明を広めることで我々の生活を一変させてきた。

 私が、博士課程に進学しようと決意した理由は自分の発明で世の中を変えたいと考えたためである。世の中を変えるには「発明家」かつ「ビジネスマン」な人材となる必要がある。そして、そのような人材になるには自分の発明を世の中に広く伝えるための「情報発信力」及び発明を行うための「深い専門性」を持っていることが必須であり、これらの能力を鍛えるには博士課程での研究やプレゼンテーションの経験が何よりも効果的であると考え、博士課程に進学することを決意した。

近年、これらの能力のなかで特に「情報発信力」が重視されるようになってきた。この能力は自分の情報を「理解しやすく」「信頼できる」ように発信する能力であり、これは研究のプレゼンテーションで必要とされる能力と同じである。しかし、「発明をビジネスに変える」には一方通行の「情報発信力」だけでなく、交渉相手との「交渉力」も必要である。

私が、本プログラムを志望した理由はこの「交渉力」を鍛えるためである。「発明をビジネスに変える」には自分の発明を他者に認めさせ、自分の発明と引換に対価を得る必要がある。その際に重要になってくるのが「交渉力」である。相手からどれだけ有利な条件を引き出せるか、相手にどうやって自分の発明を認めさせるかといった「発明がビジネスに変わる」重要な局面で「交渉力」が重要になってくる。

私は「交渉力」とはバックグラウンドの違う相手から本音や本当に欲しいものを聞き出す能力であると考えている。相手の本音や欲しい物がわかってしまえば、あとは相手にあわせて対策を練るだけだからである。この「交渉力」は、普段研究室内で議論をしているだけでは鍛えることが難しい。研究を通じて一種の常識を共有してしまっているためだ。研究室内での議論では、その常識から相手の本音や必要なものが容易に推測できてしまう。「交渉力」を鍛える上で重要なのは、バックグラウンドが違う相手から本音や本当に必要なものを聞き出したり、伝えたりという経験である。この経験は、日本の大学でただ大学院生をやっているだけでは得ることが難しい。異分野間及び異研究室間の交流が極端に少ないためである。

そこで、私は普段から積極的にこの異分野間の交流を行うように心がけている。例えば学会の懇親会では出来る限り外国人の方や異分野の方に声を掛け、自分のコミュニティだけでなく様々な分野の方に自分の研究に関する意見をもらうことや、相手の考え方を学ぶことを心がけている。もちろん、初対面の異分野の相手に対して失礼な質問や馬鹿にされるような質問をすることも多々ある。しかし、この異文野との交流による失敗は若いうちに繰り返しておき、二度と同じ失敗は繰り返さないことが重要であると考え、異分野の相手との交流があるたびにチャレンジを繰り返している。この失敗にめげず、長期的な目標に対して何度も何度もチャレンジできるのは私の長所であり、この長所を生かせる場及び更なるチャレンジの場を求めて本プログラムに応募した。様々なバックグラウンドの方々と全力で様々なことを議論できる場や機会が提供されると聞き、本プログラムに参加することで自分の「交渉力」を更に鍛えることができると考えている。

現在、私は半導体集積回路の低消費電力化に関する研究を行なっている。近年、スマートフォンクラウドコンピューティングなどの普及によってデータセンタに要求されるデータ処理能力が急激に上昇しており、それに伴ってデータセンタの消費電力も急増している。このまま消費電力が増加していくと電力供給不足に伴う停電が発生するなど、我々の生活に悪影響を及ぼすだけでなく、発電時の化石燃料の使用量が増加し、天然資源の枯渇や環境汚染を招くと考えられている。しかし、半導体集積回路の低消費電力化は回路設計の工夫だけでは難しくなってきており、新たなデバイスを使用することで消費電力の削減を行うデバイス主導の研究が多く報告されている。特に、トンネル電界効果トランジスタはサブスレッショルド係数が従来のバルクCMOSと比べて非常に小さいため極低電圧での動作が期待でき、大幅な消費電力の削減が可能になると期待されている。しかし、新たなデバイスを使用することの問題点はバルクCMOSに比べて製造コストが高いことである。いくら高性能なデバイスを使用してもビジネスにすることは難しい。そこで、いかにして低消費電力化を実現しうる新デバイスをビジネスにして、世の中に広めるかということが人類の持続可能な発展を維持していくための鍵となる。

私は、低消費電力化を実現する新デバイスを使用した半導体集積回路を開発し、その「発明をビジネスに変える」ことで世の中に広め、人類が使用しているエネルギーの総量を減らすことで人類の持続可能な発展に貢献していきたい。このように自分の発明で世の中を変えていくことが私の将来の夢であり、大きな目標である。

半導体回路設計やりがちなミス

なんだかんだ半導体回路設計を10年以上やっているらしいので、私が見たり聞いたり体験したやりがちなミスをまとめてみよう

  • Floating netが低温で電流リーク
    • 電源の接続間違いだったり、マルチ電源間のレベルシフトだったり、とにかく電源をまたぐと何かが起きる。電源をまたぐときはavdd_ok的なやつで入力をgatingするかstateをちゃんと定義しておこう
    • 低温だとfloating netが高インピーダンスになりがちなので、バグる
    • High-z checkのシミュレーションをちゃんと回そう
  • バイアス電流生成回路の起動不良
    • Constant-gmとかの内部でループがかかってるやつは結構ヤバい
    • (Enableなしの場合は)電源の立ち上がり時間依存が結構あるので、電源の立ち上がり時間が不明なときはマージンを持って設計しよう。電源の立ち上がりが早いと死にがち
    • Startup回路は結構むずいので、時間をかけよう
  • I/Oパッドのプルダウン/プルアップ設定(リセット時)
    • GPIOなどのどこに行くかよく分からないI/Oパッドのリセット時のstateも結構鬼門
    • とりあえずプルダウンにしとくと、電源立ち上げ/立下り時に他のチップの入出力と衝突しがち
    • 自分が死んでるのに外からback powerしてくる迷惑な場合がよくある
    • 可能な限り全てのuse caseを確認しよう
  • LDOのInrush currentを考えるのを忘れる
    • でかい容量がぶら下がってるLDOは結構巨大なinrush currentを発生しがち
    • LDOを起動したら電圧降下してチップリセットみたいな状況になりがち
    • Power gridをよく考えよう
  • カレントミラーの倍率を大きくしすぎて、製造時バラつきで死ぬ
    • 体感だと1:8以上は結構やばい
    • シミュレーションで大丈夫でも、densityの勾配とかで問題起こしがち
    • 電流とのトレードオフ
  • オペアンプ全般
    • だいたいSFかFSの高温/低温で死ぬ
    • ちゃんとコーナーシミュレーション回そう
  • 単純な信号の接続間違え
    • これも結構多い。特に_bシグナルの極性間違いとか。
    • できるだけ高い階層で可能な限り検証しよう
    • 全部のビットを検証するのは無理なので優先順位を考えて検証しよう
  • TO直前のダミーデバイス追加で電源/グランドショート
    • ダミーだろうが何だろうが修正したらせめてDC simくらい回そう
  • DAC全般
    • 単純な接続ミスとかしがちなので、しょうもないDACでもちゃんとstep sizeくらいは網羅的に検証しておこう
  • ミスマッチ全般
    • モンテカルロ回すのめんどいのでサボりがち
    • だいたいyield lossかRMAで返ってくる

 

案外問題にならないやつ

  • シミュレーション可能なパフォーマンス(TYP)
    • ゲインとかループの安定性とか
    • たぶんみんなここに意識が集中してるんだろう
    • TYP conditionのオペアンプでミスってる人はほぼ見たことない
    • せいぜい検証をサボってコーナーで死ぬくらい
  • RLC寄生成分
    • やばいやつは大体みんなすでに考慮してる
    • だいたいの場合はfunctionはするので、パフォーマンスを犠牲にすれば製品化はできる

 

分かっててもどうにもならないやつ

  • GND bounce
    • 考えるだけ無駄なので、心を無にして祈ろう
  • Spur coupling
    • どこでカップリングしてるんだよ!
    • Spurのband widthの見積もり不可能
  • Mechanical stress関係
    • だいたい意味不明
    • 再現性あったりなかったり
  • Flicker noise関係
    • 微細プロセスの小さいデバイスだと、かなりシミュレーションから外してくるので出たとこ勝負な感じ。まあ2.0テープアウトで直せばいいや
  • トリミングのステップサイズとtuning range
    • 製造バラつきのお気持ち次第で結構むずいので、2.0テープアウトで微調整しがち
  • 非同期&割り込み全般
    • グリッチはかなりめんどいし、予想不可能
    • とにかくめんどい

結局D進は闇なのか(社会人5年目の感想)

はじめに

アメリカでの社会人5年目が終わった&たまたま大学のプログラムから卒業後のアンケートが来たので、D進後の民間企業への就職について最近感じていることについて書いてみようと思う。ここまでの社会人生活を振り返るのにも良いタイミングだと思う。

 

ちょっとした昔話

私が在学中から博士修了後の社会進出は大きなテーマで、リーディング大学院などのプログラムでは企業就職が奨励されていたし、私の周りでは実際に民間企業に就職する人の方が多かったと思う。

(実はここに大きな疑問を抱えていて、電気系では博士に行った方が就職が良いので、いまいち理学系の人達とは話が嚙み合わないなと思っていた。私の知る限りでは薬学とか化学系も同じような感じらしく、将来研究関係の仕事をしたかったらとりあえず博士に行っておけみたいな空気があったように思う。)

 

社会人5年目の仕事内容

ちなみに今メインでやっている仕事は

  • 半導体関係の新規製品開発(研究ではない)
    • 回路設計っていうキラキラ系のお仕事してる
  • 何個かのモジュール設計の責任者
    • D論のテーマ=メインの仕事
  •  新規プロジェクトの立ち上げから製品化まで面倒を見る
    • とある製品開発の責任者
      • 製品に問題がおきると開発の責任者連れてこいって強制送還される役
    • 5-10人くらいのチームの進捗&ゴールを取りまとめ
    • テストやレイアウトの人達の仕事をレビュー&進捗管理
    • プロジェクトチームの誰かに問題が起きたら助ける

みたいなことをやっているのだが、チームメンバーの進捗管理以外は学生時代にやっていたことと大差ない気がしている。論文を出す学会を決めて、通りそうなテーマを考えて、スケジュールと格闘しながら一発で動かす的な。

 

社会人を5年くらいやってみた感想

社会人を5年やってみて博士課程を通じて得た経験が役に立っているかを考えてみると、今のところは大いに役に立っている。というか、ほぼ学生生活の延長である。特に次のような仕事では学生時代の経験が役に立っていると感じている。

  • 既存製品の問題点を把握して将来にむけた技術的なロードマップを作る
    • 試されるStory telling能力
  •  新規プロジェクトの立ち位置を明確化する
    • やるべきこと&やらないこと
    • スケジュール
    • 実現可能性
  • 締め切りまでに進捗を作る
  • 必要に応じてドキュメントを書く
  • プロジェクトの成果や問題点について偉い人に報告したりアピールしたりする
  • 多少のストレスに負けない強い心
    • D進と違ってミスってもクビになるだけなので、ずいぶん楽である
  • 多少の困難でも諦めない心

 

逆に社会に出てから苦労した点をあげてみると

  • 多人数チームでのコミュニケーション
    • 新人がいきなりテストとかレイアウトの人に自信を持って指示を出すのはなかなか大変だった
    • 色々な意見があるなかでチームが正しい方向に向かうような最終決定を下すこと。全員を幸せにすることはできない。
    • 励ましたり文句を言ったり仲介したり。人間コントロールはいつもストレスフル
  • 英語
    • これは純粋に私の問題である。まあ英語は半年くらいでどうにかなるのでそこまで悩まなくてもいいかも。
      • 最近の学生はみんな英語しゃべれるから気にしなくていいよ

みたいな感じである。よく考えてみると博士うんぬんではなくて私個人の問題な気がする。まとめてみて思ったけど、あまり(サイエンスとして)本質的でないところで苦労している。

 

参考までに、私の身の回りの博士の知り合いの状況をまとめてみようと思う

  • なんだかんだ半分以上の知り合いは海外に一度は出ている気がする(ポスドクとか就職とか)
    • 最終的に日本に帰る人も多い。なんか常識人は日本に帰るイメージある
  • この人できるなーと思っていた人(研究を続けている人)はだいたいD卒後3年くらいでパーマネントなポジションをゲットしている
  • D卒の人は自分でモチベーションをキープして言われなくても進捗を出していく能力が高いような気がする
    • 今の職場に入ってくる新卒の学生はほぼD卒なのでいまいち比較が難しいけど、、
  • D卒は就職できないとかいうのはほぼ嘘(少なくとも電気系では)
    • 就職できなそうな人はそもそもD取る前に途中でいなくなる

 

その他色々と思ったこと

  • 今後は?
    • それなりに今の仕事に満足してる。転職かー。いつか考えないとなあ
    • 日本に帰るのはしばらくないかな
    • もっと研究っぽいことをやりたい欲がなくもないが、半導体関係の研究を日本でやってもねえ、、
    • エンジニアリングのレベルを下げる選択はしたくない
    • おちんぎん、、もっとほしいの
  • 研究してないけど楽しい?
    • 公表できないだけで、実際には結構イノベーティブなことをやっているのでそこまでストレスではないかな。ほんとは論文に書けるといいけどね。
    • 自分がやったことが人間生活に貢献してるのを見るのはとても楽しい
  • 結局博士取って良かった?
    • 今のポジションを新卒でゲットするには博士が必要だったので、取ってよかったと思う。じゃないと10年とか回り道することになったと思う。
    • 満足いくポジションさえ取れてしまえば博士とかどうでもよくなる
  • 留学した方がいいの?
    • わたしは留学したことないけど、できるならした方がいいんじゃない?
    • 新卒のポジションの取りやすさは留学した方が有利だと思う
    • 外国でパーマネントの研究職(アカデミア系)をしたいなら留学しないと無理に見える
    • 一度ポジションさえ確保してしまえば、あまり関係ない気がする
  • アメリカどう?
    • おちんぎんだいすき
    • 結局変な人ばかりがアメリカに長居しているイメージある。わたしはアメリカの方が楽かな、、まともな日本人はだいたい3年くらいで日本に帰る。
    • クビは割と運ゲーだし、クビになってもきっとどうにかなるよ

RISC-V学習記録

RISC-Vの勉強記録。コンピュータアーキテクチャverilogは初歩くらいは理解してるつもり。

 

2022/11/22:

はじめた。edXのIntroduction to RISC-Vってやつを見てみるつもり。進捗はキッズの機嫌次第。

 

2022/11/25:

edXのIntroduction to RISC-Vのコースをやり終えた。技術的な内容はほとんどなかったけど、RISC-Vの歴史とか概要がそれなりにまとまっていてイントロダクションとしては良い感じだった。次はもうちょっと技術的な部分を勉強したい。

 

2022/11/27:

EdXのBuilding a RISC-V CPU Coreというやつを地道にこなしている。chapter 2はツールの使い方とverilogの復習的な感じ。TL-verilogとかいうマニアックなverilogを使うらしいけど、基本的には普通のverilogと一緒なのでそこまで違和感はなさそう。シミュレータとエディターはブラウザ上で動かす感じで、今のところはまあまあ良い感じ。

 

リモートワーク in アメリカ

キラキラアメリカ生活を満喫していたあの日々はどこへ。コロナ禍による大混乱によって2020年3月から2022年3月までフルリモートで働くことになってしまう。そして、2022年4月からはハイブリッドワーク(週2出勤)が始まった。コロナで一変してしまったアメリカ生活&仕事環境について私の経験をまとめてみます。

 

Before コロナ

  • アメリカのシリコンバレー的なところ*1半導体系の仕事をオンサイトで4年くらいやってた
  • モジュールリードとかチップリードとかいう設計関係の仕事がメイン
  • チームはスーパー多国籍で毎日がカオス。ミーティングに発言権の譲り合いとか存在しない感じ。謎の共通言語イングリッシュで殴り合う毎日。
  • テストで問題が起これば測定室にいってデバッグしたり、テストの人に測定機の使い方を教えたり
  • 仕事時間や場所にはそれなりにflexibilityがあった*2ので、雨の日*3とか子供が風邪の日などは家で仕事していた
  • 頻繁にアリゾナとかシンガポールとかインドのチームと仕事のやりとりがある
  • 4人家族1BR*4アパート暮らし(900sqftくらいかな)。子供x2は5歳以下。

もともとflexibleに仕事時間/場所を選べる感じだった+オンサイトである必要がない職種なので、コロナ禍でいきなりリモート生活入りしてもどうにかなる感じではあった。ミーティング等も基本的にはMicrosoft Teamsを使っていたので、大事なミーティングだけオンサイトで参加+テキトーなミーティングは自分のオフィスから聞き流すみたいな生活だった。

本質的な問題としては、仕事時間中は子供が家にいない事が前提だったので、子供x2+リモートワークが週5で続くと大変なことになるのは明らかだった。

 

コロナ直後(2020年3月-6月くらい)

最初の半年くらいはアメリカ全土がコロナで大変なことになっていて、会社からもテストの人以外は会社に来るなと言われる。許可なく出社したら上司に通報するからな!みたいなシステムが実装される。とりあえずパソコンと大事な私物だけ職場から回収してきてどうにかした。

というわけで1BRの4人共同生活が始まったんだけど、まず最初に限界を迎えたのが子供マネージメントだった。通っていたプリスクール*5が急遽閉園状態になってしまい、子供2人が常に家中で奇声を上げまくっている状態でカオスすぎた。インドミーティング(深夜)は子供を寝かしつけた後に子供を起こさない*6ようにトイレから参加するみたいな感じの限界生活だった。

仕事に関しては設計関係の人々は、ほぼ問題なくリモート生活に移行できたように感じる。テスト関係は出社制限等があったので、出来ることと出来ないことを切り分けしたり優先順位を付けたりしてどうにかギリギリ間に合わせるという感じだった。この辺りはまだ非常事態感があったので、みんなproactiveに解決策を探そうとしていた気がする。

 

ミーティング中に上の子(トイレトレーニング中)が部屋のカーペットに放尿し始める事件を機に引っ越しを決意する。

 

引っ越し後(2020年6月-2022年3月まで)

2BRのアパートに引っ越して広い家は人権だと悟る+学校が再開して精神の平穏が得られるようになった。ただし、2021年の春くらいになってコロナワクチンを接種できるようになるまでは、まだまだ非日常感があったし外出もほとんどしなかった。日々の買い出し等は全てネットスーパーで済ませて、家からは一切出ない生活を続けた。昼休みや土日に外を散歩したりハイキングして正気を保つ努力をした。

この辺りから仕事が猛烈に忙しくなってきて、コロナ以前よりはるかに労働時間が伸びる。起きて仕事して寝るみたいな生活だった。なんでコロナ以前より仕事してるんだよと感じる毎日であった。

プロジェクト的には新しいプロジェクトが始まって、新しいチームメンバーとリモートで仕事するようになる。ここでもあまり問題を感じることはなかった気がする。初めのうちはIMとかメールとかしてたけど、そのうちめんどくさくなってとりあえず電話するようになった。なかなか返事を返してこない人がいて、仕様が決まらない等の苦労はあったが、通勤時間で時間を無駄にするより健全だと思った。

 

さらなる人権を求めて郊外に3BRの家を買ってしまう。

 

2022年4月以降: ハイブリッドワーク(週2で出勤)

とうとうこの時が来てしまう。とりあえず火木は会社に行こうということに。

実際にやってみるとフルリモート+プロジェクトの狭間でやる気がちょっと失われかけていたので、気分転換にちょうど良い感じではあった。あと運動不足を解決するのにもちょうどよい。ハイブリッドワークが始まって3カ月くらい経つので、以下に発見等をまとめてみる

  • テストのバグとか細かいエラーを直すにはオンサイトに居た方が圧倒的に楽
  • メールするまでもないような細々したことを議論するのもオンサイトの方が都合が良い
  • 暇なときは気分転換にもなるし運動不足も解決できるので、オンサイトの方が良い気がする
  • 結局ハイブリッドワークが始まっても風邪をひいたり色々な雑用で週2も会社に行ってないけど、誰も気にしてない
  • そもそも一度も出社してない人も居るけど、誰も気にしてない
  • 出社してもオンサイトのミーティングは皆無なので、正直仕事のやり方はリモート時代とほぼ変わらない。結局自分のオフィスからオンラインミーティングというオチである。
  • ガソリン代がわりとつらい
  • 片道30分の通勤時間がわりと許容できないオーバーヘッドなので、忙しいときは家で仕事したい
  • やっぱり週2くらいが最適なポイントなのかな。子供がいる限りは途中で帰ったり色々あるのでflexibleに働けない職場はちょっと無理かな
  • 週5で会社に来いと言われたら、可能ではあるけど嫌だなあ。。たぶん転職先探し始めちゃうな
  • 個人的には行きたいときに行けるというのが一番かな。会社に居るor居ないを誰かにチェックされるのはちょっと無理
  • リモートは暇な時のやる気の維持が大変。プロジェクトの狭間とかでやることがないと、何やろうかなと考える毎日である。
  • 結局のところ、やることやってれば何でも良いので出社日数はそれぞれが個人の事情で決めれば良いのでは?と思う。個人的には週2くらいを目安にというのは妥当なラインだと思うけど、細かいところのflexibilityがないと意味ない
  • マネージャーとかもっと偉い人たちはまた別だと思う。うちのチームを見てる感じsenior directorくらいまでは、ハイブリッドワークを満喫してる感じ。VPより上の人々はきっと色々あるんだろうな。

 

まとめ

  • 忙しいときはリモートの方が良い
  • オフィスは遊びにいくところ

*1:とりあえず太平洋に面していればシリコンバレーって言ってよいはず

*2:当日の予定について上司に何か言ったりする必要もない。やることやっていればOKな感じ

*3:カリフォルニア的には大事件

*4:日本だと1LDKというやつかな?

*5:アメリカ的保育園みたいな感じ

*6:下の子がまだ夜泣きする年齢だったので、子供達はリビングとベッドルームに分かれて寝ていた

電子回路チートシート

電子回路関係のエンジニアリングをしていると、知っていると良い豆知識+よく聞かれることが無限にあるんだけど私程度の脳だと全部覚えきれない。定性的な(or しょうもない)説明を一言でできると思い出しやすいので個人的な覚え方をまとめておく。

注意: 一言で無理矢理まとめているので、まったく厳密ではない&理論の飛躍がすごい

 

1) トランジスタしきい値(VTH)は高温で上がる?下がる?

- 高温だとリーク電流が大きくなる->しきい値は下がる

 

2) オペアンプの入力(差)がvirtual shortになる理由は?

- オペアンプのゲインはすごく高いので出力が振り切れないためには入力(差)はすごく小さくないといけない。出力が振り切れてない=入力(差)はほぼ0V (= short)

 

3) キャパシタは電圧に比べて電流が進むor遅れる?

- キャパシタは電流を積分する。電荷を溜め込むのに時間がかかるから、'電流'に比べて'電圧'が遅れる。90度遅れるかどうかは正弦波の図を描けばわかる。

 

4) インダクタは?

- V = L x di/dt -> 電流は電圧の積分キャパシタの逆だから、'電圧'に比べて'電流'が遅れる

 

5) 線路幅が大きいと特性インピーダンスは上がる?下がる?

- 幅が広くなると容量が増える。容量が大きいと電流が増えるからインピーダンスは下がる

 

6) 3GHzって波長どれくらいだっけ?

- 10cm. 100回くらい繰り返したらさすがに覚えた。周波数が変わったらスケールするだけ

 

7) 瞬時周波数ってなんだっけ?

- 円を1秒間に1周するとき角周波数 = 2 pi = 位相の移動量(1秒あたりの)。微分っぽいから瞬時角周波数=位相の微分

 

8) オペアンプスルーレート(SR)ってなんだっけ?

- q = CV = I x t. SR = dV/dt だから... SR = I/C. 電流が大きいと速くなる。あー合ってそう。

 

9) 値が倍になるとき、電圧or電力だと3dB or 6dBだっけ?

- 電力が倍で3dB。電圧が倍だと電力は4倍だから6dB

 

10) フィードバックってどっちの端子(正 or 負)につなぐんだっけ?

- 負帰還だから負(マイナス)。どこかで論理が反転してたらひっくり返せ

 

11) PCBの温度が上昇するのにかかる時間。ざっくりした速さが知りたいms? s?

- だいたい1度/secくらいのオーダー

 

12) オシロスコープで精密電圧測定できるかな?

- オシロスコープ = 高速ADC. 高速ADCは精度良くない。プローブもエラーの元。パッシブプローブの入力抵抗は無限大じゃないぞ!10mV以下の精度をオシロスコープに求めるな

 

13) オシロスコープで精密周波数測定?

- オシロスコープ = 高速ADC. ADCで周波数測ろうとするな。周波数カウンタ探してこい!

 

14) プローブつないだら動かない...??

- パッシブプローブ使うな。10pF以上容量あるぞ。アクティブプローブ探してこい!

 

15) 低電流回路(nA以下)の測定結果が怪しい

- 振動 & 電気を消せ。半導体 = 発光ダイオードみたいなものなので、明るいと電流増えるぞ

 

16) ハイインピーダンスってダメなの...??

- 100Mohm以上は全てあやしい。何も信じてはいけない

 

17) 某ーデンスのTRANシミュレーションデータ量が大きすぎるんだけど

- 保存したいノードだけ保存しろStrobe period使え

 

18) LVS通らない。ツールのバグでは?

- 寝ろ