うぱ@エンジニアの日記

キラキラアメリカ生活

黒歴史

誰にでもある黒歴史ってやつ。私のはこれかな!D進か何かの志望動機2000文字。10年でどれくらい夢は叶ったのかな??(白目)

 

私は、「発明をビジネスに変える」ことができるエンジニアになりたいと考えている。産業革命以降、世の中を変えてきたのはエジソンやテスラなどに代表される「発明家」かつ「ビジネスマン」な人々であった。彼らは自らが発明した技術をビジネスに変え、世の中に広く彼らの発明を広めることで我々の生活を一変させてきた。

 私が、博士課程に進学しようと決意した理由は自分の発明で世の中を変えたいと考えたためである。世の中を変えるには「発明家」かつ「ビジネスマン」な人材となる必要がある。そして、そのような人材になるには自分の発明を世の中に広く伝えるための「情報発信力」及び発明を行うための「深い専門性」を持っていることが必須であり、これらの能力を鍛えるには博士課程での研究やプレゼンテーションの経験が何よりも効果的であると考え、博士課程に進学することを決意した。

近年、これらの能力のなかで特に「情報発信力」が重視されるようになってきた。この能力は自分の情報を「理解しやすく」「信頼できる」ように発信する能力であり、これは研究のプレゼンテーションで必要とされる能力と同じである。しかし、「発明をビジネスに変える」には一方通行の「情報発信力」だけでなく、交渉相手との「交渉力」も必要である。

私が、本プログラムを志望した理由はこの「交渉力」を鍛えるためである。「発明をビジネスに変える」には自分の発明を他者に認めさせ、自分の発明と引換に対価を得る必要がある。その際に重要になってくるのが「交渉力」である。相手からどれだけ有利な条件を引き出せるか、相手にどうやって自分の発明を認めさせるかといった「発明がビジネスに変わる」重要な局面で「交渉力」が重要になってくる。

私は「交渉力」とはバックグラウンドの違う相手から本音や本当に欲しいものを聞き出す能力であると考えている。相手の本音や欲しい物がわかってしまえば、あとは相手にあわせて対策を練るだけだからである。この「交渉力」は、普段研究室内で議論をしているだけでは鍛えることが難しい。研究を通じて一種の常識を共有してしまっているためだ。研究室内での議論では、その常識から相手の本音や必要なものが容易に推測できてしまう。「交渉力」を鍛える上で重要なのは、バックグラウンドが違う相手から本音や本当に必要なものを聞き出したり、伝えたりという経験である。この経験は、日本の大学でただ大学院生をやっているだけでは得ることが難しい。異分野間及び異研究室間の交流が極端に少ないためである。

そこで、私は普段から積極的にこの異分野間の交流を行うように心がけている。例えば学会の懇親会では出来る限り外国人の方や異分野の方に声を掛け、自分のコミュニティだけでなく様々な分野の方に自分の研究に関する意見をもらうことや、相手の考え方を学ぶことを心がけている。もちろん、初対面の異分野の相手に対して失礼な質問や馬鹿にされるような質問をすることも多々ある。しかし、この異文野との交流による失敗は若いうちに繰り返しておき、二度と同じ失敗は繰り返さないことが重要であると考え、異分野の相手との交流があるたびにチャレンジを繰り返している。この失敗にめげず、長期的な目標に対して何度も何度もチャレンジできるのは私の長所であり、この長所を生かせる場及び更なるチャレンジの場を求めて本プログラムに応募した。様々なバックグラウンドの方々と全力で様々なことを議論できる場や機会が提供されると聞き、本プログラムに参加することで自分の「交渉力」を更に鍛えることができると考えている。

現在、私は半導体集積回路の低消費電力化に関する研究を行なっている。近年、スマートフォンクラウドコンピューティングなどの普及によってデータセンタに要求されるデータ処理能力が急激に上昇しており、それに伴ってデータセンタの消費電力も急増している。このまま消費電力が増加していくと電力供給不足に伴う停電が発生するなど、我々の生活に悪影響を及ぼすだけでなく、発電時の化石燃料の使用量が増加し、天然資源の枯渇や環境汚染を招くと考えられている。しかし、半導体集積回路の低消費電力化は回路設計の工夫だけでは難しくなってきており、新たなデバイスを使用することで消費電力の削減を行うデバイス主導の研究が多く報告されている。特に、トンネル電界効果トランジスタはサブスレッショルド係数が従来のバルクCMOSと比べて非常に小さいため極低電圧での動作が期待でき、大幅な消費電力の削減が可能になると期待されている。しかし、新たなデバイスを使用することの問題点はバルクCMOSに比べて製造コストが高いことである。いくら高性能なデバイスを使用してもビジネスにすることは難しい。そこで、いかにして低消費電力化を実現しうる新デバイスをビジネスにして、世の中に広めるかということが人類の持続可能な発展を維持していくための鍵となる。

私は、低消費電力化を実現する新デバイスを使用した半導体集積回路を開発し、その「発明をビジネスに変える」ことで世の中に広め、人類が使用しているエネルギーの総量を減らすことで人類の持続可能な発展に貢献していきたい。このように自分の発明で世の中を変えていくことが私の将来の夢であり、大きな目標である。